僕は通学時間が惜しいので本郷の大学をけって家から自転車通学できる大岡山の工業大学に博士号取得まで9年間通った。学位を授与されるときには「さらば母校よ」と涙が出た。

少し前、母校の石川台ブロックの南にある留学生会館にFrancoiseちゃんというフランス人が来た。何と彼女は片言の英語と日本語の他はフランス語しかわからない。

僕はル・モンドを読みに日曜日に留学生会館に通っていたが、ある時彼女の方から「フランス語を話せますか?」と声をかけてきた。「ほんのすこし」と答えた。

すると彼女は私の隣に座りフランス語で色々な事を話しかけてきたので雑談に応じた。そして会館近くのコンビニに連れて行って色々な機器の利用法を教えた。

彼女は少し淡い金髪とグリーンに近いブルーの瞳を持っている美人だった。僕は日曜日は午前中雑談をして、午後東京のあちこちに彼女を連れて行った。彼女は日本は古い伝統と新しいモードを見なければならないと言った。

そこで色々な所を連れて行った。友人が勤務する東京藝術大学を見学した時に「私は日本人のユニークに触れた。どうりでノーベル賞もイグノーベル賞も受賞できるのだ。」と言った。

ヨーロッパには日本の見方が行くいつかあると話してくれた。興味をひかれたので聞いてみると「フランシスコ・ザビエルが日本人ほど素晴らしい民族はいない。」と書き送って来たのを同じカトリック教国であるフランスもバスクを通じて受け入れているという事った。

僕は彼女とどんどん親しくなった。フランス人は親愛の情をオーバーに表現するのでフランス人に任せればよいと習ったので彼女リードをお願いした。すると恋人になり、近所の公園などでフレンチキスする仲になり、とうとうベッドに引き込まれた。

勉強と研究しかしてこなかったので初恋と初体験が一気にやってきた。だからフランス人しか知らない。彼女は学位取得後、帰国して女性教授を目指すと言っていたがいつのまにか日本が好きになり日本人の恋人を作って日本企業に就職してしまった。

はっきり言って彼女がしてくれるキスからセックスまで恐ろしいまでの快楽だ。麻薬と呼べるかもしれない。彼女の尻に敷かれる人生もいいかもしれないと思っている。彼女は僕に「夫婦は対等よ」と言ってその話を笑う。

ところで彼女が気に入った一番の日本料理は寿司でも天ぷらでもすき焼きでもなく「たけのこご飯」だ。彼女の「たけのこご飯」を御馳走になった事があるが味付けが良く美味しかった。