Kさんへ。
この手紙を読んでもらえるかどうか分かりませんが、
あなたに本当のことを知ってもらいたくて
この手紙を書いています。
貴方を傷つけてしまったことを心から後悔しています。

あの夜、貴方が反対したのに、
私は歓迎会に出てお酒をたくさん飲み、
Aさんと課長のBさんに抱かれてしまいました。
離婚されても文句が言える立場ではありませんが、
いきさつを聞いてほしくて手紙を書きました。
お願いしますから最後まで読んでください。

私が会社に就職して1年たった頃のことです。
営業部にCさんという独身の人がいて、
忘年会でたくさんお酒をのまされて、
2次会に行ったまでは覚えているのですが、
気が付くとホテルでCさんと寝ていました。
私はCさんにはまったく関心がなく、
自分の酒癖の悪さゆえの失敗でした。
その後Cさんには、
このことは忘れてくださいとお願いし、
会社でも無視を続けていました。
ところがある日、会社の廊下で
Cさんに封筒を渡されました。
それにはプリントアウトされたあの夜の
私の裸の写真が入っていました。
Cさんの携帯の電話番号とメルアドといっしょに、
今夜連絡をください、と書かれたメモも同封してありました。
私はどうしていいかわからず、
総務課のA上司に相談しました。
A上司は総務課長のBさんにも相談し、
翌日Cさんを課長の部屋に呼んで、
Cさんを注意しました。
そして、私への接触を続けるのなら、
社長直属ののセクハラ対策担当に話すと言ってくださいました。
その2か月後、Cさんは人事移動で他県への栄転という名目で、
転勤させられました。
私はA上司とB総務課長に感謝しました。
あなたとお見合いで結婚することになった時も、
二人は大変喜んでくれましたが、
私は自分の秘密が怖くて、
二人を結婚式に呼べませんでした。
今思うと、大変失礼な事をしたと思います。

結婚後、専業主婦になった私でしたが、
仲の良かった同僚のX子ちゃんが産休にはいった時、
応援に来てくれないかとBさんから電話があったので、
断れずにまた働くことにしました。
決して喜んで職場復帰したのではありませんでした。
A上司とB課長が歓迎会をしたいと言った時も、
本当はあまり気が進まなかったのですが、
以前Cさんとのことで迷惑をかけていたので、
仕方なく出席したのです。
あなたが反対する気持ちもよくわかったのですが、
私には負い目ができていたのでした。
そのことはあなたに出会う前のことでしたので、
言わずにおこうと思っていました。
結局AさんとBさんに酔わされて、
気が付くとホテルで裸にされていたのです。

あなたには本当に申し訳なく思っています。
でも、本当に愛しているのはあなただけです。
私が嫌いになっても、そのことだけは信じてほしいのです。

最後におからだを大切にされてください。
今も、最愛のあなたへ。 
          Y子より